『坊っちゃん』の読書会ですが、私も含め5名の参加で無事終了いたしました。
ご出席頂きました方々にお礼申し上げます。
当時の旧制中学の先生の社会的立場や、
松山に赴任していた頃の夏目漱石の鬱屈した思い。
清と、坊っちゃんの愛情あふれる関係
赤シャツと、坊っちゃんの敵対関係などについて
踏み込んで話し合うことができました。
うらなり先生の送別会の様子がひどいので、
夏目漱石は酒をのんで醜態をさらすような
日本人の『無礼講』という宴会風景が
嫌いだったのではないかという話で盛り上がりました。
10/25(土)の読書会では、夏目漱石の『門』を取り上げる予定です。
==========(旧告知文)========================
こんにちは、宮澤です。
9/27の週刊長野『募集』でも告知しておりますが、
長野市にて、「夏目漱石の『坊っちゃん』を精読する読書会」
を開催します。
下記の日程で行います。
ふるってご参加ください。
日時:10月4日(土) 13時~ 2時間程度
場所:トイーゴ3階 長野生涯学習センター 第6学習室
定員 5名程度
参加要件 夏目漱石の『坊っちゃん』を読んできてください。
当日本をご持参ください。
参加費/無料
司会進行は私がすすめます。
講義ではありませんので、皆さんにも積極的にお話してもらいます。
【新潮文庫ウラ表紙より引用はじめ】
松山中学在任当時の体験を背景とした初期の代表作。
物理学校を卒業後ただちに四国の中学に数学教師として
赴任した直情径行の青年“坊っちゃん”が、
周囲の愚劣、無気力などに反撥し、職をなげうって東京に帰る。
主人公の反俗精神に貫かれた奔放な行動は、
滑稽と人情の巧みな交錯となって、漱石の作品中最も広く愛読されている。
近代小説に勧善懲悪の主題を復活させた快作である。
【引用終わり】
◯なぜ、坊っちゃんは、直情径行なのか?
◯なぜ、清は、坊っちゃんを愛したのか?
◯なぜ、坊っちゃんは、うらなり先生に同情するのか?
◯なぜ、坊っちゃんは、赤シャツ、野だいこを成敗するのか?
などなど、いろいろ疑問に思うことがあると思いますので、
小説を読解しながら、読書会で意見を交換したいと思います。
私が、大人になって『坊っちゃん』を再読して、
気にかかったことは、ふたつあります。
清という年老いた下女が、坊っちゃんに注ぐ愛情です。
これは物語の中で、とても重要な役割を果たしています。
坊っちゃんのなかに「可能性を見て信じ、一方的に愛し続けて」いる、
清という女性の役割は、
その後の漱石の作品の中でも、展開されていきます。
「こころ」のお嬢さんに通じる性格を持っていると思います。
「人を愛する」とはどういうことかを、
清と坊っちゃんの関係から読み解きたいと思います。
もうひとつは、
坊っちゃんの考えている「正義」が、果たして「正義」なのか?
ということです。
坊っちゃんの、直情径行や、真っ直ぐさは、周囲と対立します。
この対立具合は、「こころ」のKの融通の効かなさにも通じるものがあり
漱石の作品の中でなんども、展開されていく主題です。
「自分が正しくあること」と、「周囲から正しいとみられる」ことは違います。
『坊っちゃん』を精読しながら「正しさ」とはなんなのかを話し合いたいと思います。
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