『カラマーゾフの兄弟』より 『クラソートキンとイリューシャ』

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「クラソートキンとイリューシャ」

クラソートキン(コーリャ)はませた14歳の男の子だ。

同級生から一目置かれるために、
列車の通過する線路にねそべって肝試ししたり、
市場の大人たちをからかって怒らせたりと、札付きの悪を演じる

大人顔負けの社会思想を持ち合わせる彼は帝王のように振るまう。

友だちは、すべて精神的に庇護下置いておかないと気が済まない。

しかし、イリューシャは、コーリャと対等の友情を望んだ。

コーリャにとっては、対等な友情は存在しないので
イリューシャの友だちらしい愛情深い態度を、屈辱と感じた。

番犬にいたずらして、殺してしまったかもしれないと
心を痛めていたイリューシャを
容赦なく「卑怯者」扱いして皆の前で、ののしり
恥をかかせて、彼の精神的な支配下に置こうとした。

しかし、イリューシャは、彼に屈せずに全力で反抗した。

愛をもてあそぶコーリャをペンナイフで刺し復讐したのだった。

(幸いにもかすり傷で済んだ)

イリューシャは、父親がミーチャに殴られた件も、
それを友だちにからかわれたいじめられたことも
犬をいじめた因果の報いだ、と気を病んで
心労のため病気になってしまった。

コーリャは、彼に復讐するため、例の犬を自宅に隠し
芸を仕込んで、あえて病床のイリューシャの前でお披露目した。

彼を、心から尊敬させるよう狙った小芝居だった。

計画通りに、皆の驚嘆を集めたコーリャは
冷静にみつめるアリョーシャの目が気になった。

コーリャは、彼に小芝居の意図を見ぬかれ、
軽蔑されているのではないかと不安になった。

一方、イリューシャは、コーリャの策略によって
致命的なショックを受け、容体が悪化した。

コーリャ演出は、あまりにも残酷だった。

やがてアリョーシャの無言の非難を感じたコーリャは
今度は、彼に突っかかって論戦を挑む。

アリョーシャは、「愛すべきものを素直に愛せない」という
自己欺瞞によってコーリャが周囲を苦しめていることを
愛をもって悟らせた。

コーリャは「一番大切なもの」のために泣いたのだった。

(終わり)

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