『カラマーゾフの兄弟』より 『スネギリョフの自己欺瞞』

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『スネギリョフ』

『カラマーゾフの兄弟』のテーマは『親を赦せるか?』である。

元二等大尉のスネギリョフは、ドミートリーの振り出した手形を

フョードルの代理人としてグルーシェニカに、持ち込んだことで、

ドミートリーの恨みを買ってしまう。

 

彼は生活に困って、手形詐欺まがいの取引に手を染めたのだった。

スネギリョフは居酒屋で酔っ払っているところをドミートリーに見つかり

顎髭を掴まれ往来を引き回され、ボコボコに殴られてしまう。

 

スネギリョフの一人息子で9歳のイリューシャは、

たまたま下校途中で父がこてんぱんにされているのを目撃した。

 

彼は、ドミートリーの手にしがみつき、泣いて父への赦しを乞うた。

 

しかし、激情家のドミートリーは、スネギリョフへの制裁の手を緩めなかった。

 

そして『いつでも相手になってやる!』とスネギリョフに決闘をほのめかす。

髭をむしりとられ、血だらけの父の無様な顔にショックを受けるイリューシャ。

彼は、名誉のために決闘を申し込むように父に頼んだ。

 

「イリューシャ、おとうさんは、家族を養うため、手形詐欺まがいのことをして

立場が弱いんだ、もし、決闘してドミートリーを殺したとしても、

そのあとお父さんは手形詐欺で裁判にかけられるかもしれない。

だから、自分の名誉を守れないし、無理して、

決闘してお父さんが万が一、殺されたり、片輪になったりしたら、

生活費を稼ぐために可愛いお前に物乞いしてもらわなければいけない。」

 

と本来ならば、

スネギリョフは、正直にイリューシャに弁解すべきだったが

 

「たとえ決闘にせよ、人を殺すのは罪深いことなんだよ(上巻 P514)」

 

ともっともらしいことをいってごまかした。

 

そのごまかしが、イリューシャを悲しませた。

 

彼の目からは涙が滝のようにあふれた。

 

しかし、イリューシャはそんな情けない父でも大好きだったので赦した。

 

フョードル、ドミートリーとは正反対の親子の情愛の深さ。

 

その代わり、世間を憎んだ。とりわけ、父をバカにする同級生を憎み

その中の一人をナイフで刺してしまうのだった。

 

(終わり)

 

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