立憲主義とは何か? 政治家の仕事は煙突を建てること

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哲学者の任務は政治の目標を確立する点にあり、

あらかじめ(思想の上で)その目標に到達していなければ、

この任務を果たすことはできない。

……政治家の義務は、哲学者の提言を地上の条件に適応する点にある。

シェイエス 『第三階級とは何か?』

前回、『日本の政治で一番問題なのは野党がないことだ。』という記事を書いた。

田中角栄元首相が『選挙は煙突だ』と語っていた。

人心がもやもやしていても、選挙があれば一新されるという意味で

選挙は、心のもやもやを排出する煙突の役割を果たしている。

政治家の仕事は、煙突を建てるだということだ。

 

フランス革命期の政治家、シェイエスの言葉も踏まえるなら、

哲学者の役割は、煙突を設計することだ。

哲学者が煙突を設計し、政治家が煙突を建てる。

民主政治における選挙は、こうして出来上がった、ひとつの煙突だ。

 

『フランス革命』はなぜ起こったのか?

1. 国王政府の財政赤字の累積額が、とんでもなかった。

2. 急激なインフレが起こっていた。

3. 第一身分(僧侶)、第二身分(貴族)に免税特権があり

第三身分(平民)だけに増税が課された。

 

ざっくり、こんな理由がある。

人心に、かなりのもやもやが溜まっていたのだ。

 

貴族の免税特権をめぐって、昔使っていた煙突が持ち出された。

それが『三部会』である。

 

第一身分(僧侶)、第二身分(貴族)、第三身分(平民)の代表が選挙で

選ばれて、招集された『三部会』において、話し合いがもたれた。

しかし、もやもやは、まだくすぶっている。

 

やがて、くすぶっている第三身分(平民)だけが、『国民議会』という

新しい煙突を立てた。

 

これには、『国民議会』という煙突を設計した哲学者がいたのだ。

そして、『テニスコートの誓い』によって立憲主義が掲げられ、

新たに『立憲国民議会』という煙突が設計され、建てられた。

 

『テニスコートの誓い』の絵に描かれている人々は

『立憲国民議会』を、設計して建てた、哲学者と政治家たちの群れである。

もちろん、ヴォルテール、ディドロ、ルソーその他の啓蒙思想家も

『立憲国民議会』を設計する哲学者の、先達であった。

 

フランス革命では、哲学者と政治家の活躍で

よく燃える煙突ができたのだ。

シェイエスは『信任は下から、権力は上から』という政治原理をうたったが、

この原理は、立憲主義の核心をよく表現している。

 

絶対王政から立憲王政に移る過程で、選挙による権力の信任、

そして憲法による国王政府の権威を維持したままの、権力の制限が、同時に行われた。

 

この立憲主義の政治原理のおかげで、もやもやした人心は非常によく燃えて、

新しい煙突は、よ~く煙を吐き出した。

 

あんまりよく燃えたので、この煙突は、古い工場(王政)と合わなくなった。

やがて、くすぶりが燃えすぎたので

王政という古い工場ごと燃やしてしまった。

 

『バスチーユの襲撃』からはじまるフランス革命は

新築した煙突が暴発して

王政という古い工場まで、燃え盛ったというドラマである。

だいたいこんな感じだと思う。

(つづく)

 

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  • 2017 10.26
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