カントの『道徳形而上学原論』を精読する その24

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中絶がなんで悪いことなのかわかりますか?

堕ろされた胎児に生きる権利があるという事実以外にも重要な問題があります。

政治学者であるフランシス・フクヤマによると

中絶は、母親と自立した労働者としての女性の2つの役割に関わるといいます。

それは、中絶した場合に

伝統的な母親としての役割を果たせなかったという意味で、尊厳を損なう。

あるいは、中絶しなかった場合に

自立した女性の労働者として(女性がキャリアを積む上で)の尊厳が損なわれる。

(育休を取ることで、出世が遅れる。出世街道から外れる冷や飯を食う)

この2つの尊厳の問題があるのです。

中絶しても、しなくても、自分の尊厳が損なわれるので

中絶は、問題だということです。

(根本的には、やはり女性の社会的立場が弱いことに原因があります。)

尊厳というのは、英語で、dignityというスペルになります。

それは、スペルの上で、憤り(indignaition)の類義語になることがわかります。

これは、尊厳というのは、損なわれると、憤りに変わるということを示しています。

つまり、尊厳は、怒りの感情に結びついたものなのです。

キリスト教の倫理観のない日本人女性は、その憤りの感情さえ奪われています。

自己重要感が、もともと低い、男性に従属的な立場に追いやられています。

「女性は生む機械だ」「産まないのが問題だ」という歴代大臣の問題発言は、

そもそも、女性に尊厳がない、

自己重要感が低い

そもそも、女性自身が自己重要感の低さに気がついていない

あるいは女性が、支配と依存の脅迫関係にさらされているという

日本文化の特有な問題に根ざしています。

その辺の話を、カント哲学から紹介しましたので

関心ある方は、音声聴いてください。

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